
早くご報告したいと思いながら、気付くと8月(汗!)。日本では蒸し暑い毎日ですが、7月上旬のフランスは、実に快適な温度で、朝晩は寒いぐらいでした。エールフランスの夜便で成田を発って、早朝パリに着いたのち、ディジョンまでバスをチャーターし、およそ4時間掛けて向かいました。フランスの高速は広いですし、よく整備されているのでとても快適です。高速のパーキングでいただくフランスならではの、カフェとクロワッサンです(笑)
さて、卓越したワイン産地として世界に名高いブルゴーニュ地方とワインについて、まずは、旅をするのに欠かせない抑えどころをご紹介いたします!

まず、ディジョンの名前は、ワインよりもマスタードで知られているかもしれません。現在、なんと全世界の約半分、フランスの約80%のマスタードがディジョンで作られているのですから。とはいえ、ディジョンは、人口16万人程度のこじんまりとした愛らしい街です。私も2年ほど住みました。

もともと、ディジョンの発展は、15世紀に栄華を誇ったブルゴーニュ大公国から。その当時の領土は、ベルギーやオランダの北海沿岸地域から、ルクセンブルグなどライン川左岸地域の一部、ブルゴーニュの東隣のジュラ地方までの広大な範囲を政治的、経済的に支配し、その頃の栄華を感じることのできる宮殿などが残っています。宮殿の正面に立つと中央の棟から塔が出ていて、現在は向って左が市庁舎、右側がディジョン美術館でした。
到着日は日曜日でしたが、ディジョン美術館は有難くも無料開放しており、見学をしました。そして、もうひとつの見どころが、ノートルダム教会(写真)。13世紀のゴシック様式で、正面のファサードに様々な顔をして怪物の彫刻が施されているユニークなもの。屋根の上には、大公国の初代がフランドルから持ち帰った仕掛け時計があり、内部では13世紀のステンドグラスも現存します。教会左脇に、幸福のフクロウがあり、右手で金製品に触れながら、左手でフクロウのお腹を触ると願いごとが叶うとのこと。しっかり触ってきましたよ。


その後、ギョーム門が見えるビストロで、ウエルカムランチ。アペリティフは、もちろん、ディジョン名物のリキュール・ド・カシスとアリゴテ(白ワイン)を使ったキール。皆で乾杯をしました。さて、日本からしっかりブルゴーニュの郷土料理を注文しておいたので、写真のジャンボン・ペルシエや、コック・オ・ヴァンをいただきました!そしてもちろんワインも欠かさず、初日のお昼から、時差にも負けずムルソーなどを飲んですっかり盛り上がりました(笑)

お腹も一杯になり、バスに乗ってディジョンから滞在先であり、ワインの中心地でもあるボーヌまで一路南下します。グラン・クリュ街道には、写真のように村の表示がなされています。このグラン・クリュ街道は、コート・ドール(黄金の丘)と呼ばれるなだらかな斜面を横切って、ブドウ畑に囲まれた中を通ります。今回チャーターしたバスが、中型だったので、おかげさまで細い街道も通ることができました。
コート・ドールは長さおよそ50km。幅は広いところで10km、狭いところだとわずか2kmしかありません。標高は200から300メートルとやや高く(ブルゴーニュは気温、日照量とも不足しがちで日差しに恵まれる東から南東向きでないと良いブドウが育たない)、アルプス形成の時代に、コート・ドールの丘も隆起したことで、そのときにできた断層の影響で、石灰岩、粘土質、石の大きさなどの混ざり具合が十メートルごとに違っています。そこに日当たりの善し悪しが加わり、区画ごとに、味の違いが一層顕著になっているのです。この難解さもブルゴーニュワインの大きな魅力の一つと言えるでしょう。
ヴォーヌ・ロマネ村には6つのグラン・クリュがあり、世界一入手困難かつ高級ワインであるロマネ・コンティの畑も見に行きました。十字架が神々しく光っていました。

ブルゴーニュの畑は、クロと呼ばれる石垣で囲まれているものが多いのですが、中でもシャトー・ド・クロ・ヴージョはその代表格。12世紀にシトー派の修道層によって建てられた歴史的建造物で、修道僧たちが周囲にある畑からワインを造っていました。現在は、ブルゴーニュワインの啓蒙を目指した、利き酒騎士団の本拠地になっていて、当時使われていた木製のプレス機などを展示する博物館として開放しています。内部には綺麗にボトルが並べられていました。もちろん、周囲のブドウ畑からは現在も素晴らしいワインたちが生まれています。

ブルゴーニュのグラン・クリュは、39(コート・ドール32、シャブリ7として)ありますが、その6割にあたる24箇所がコート・ド・ニュイにあります。赤ワインでは、ニュイ以外にあるのは、「コルトン」だけ。クロ・ヴージョのワインもグラン・クリュワインです。
初日から大満喫し、ボーヌでもいったんホテルで休息をとってから皆さん、市内観光へ出かけたり、アテナウムというボーヌで一押しの書籍、グッズ、ワインショップでショッピングを楽しんでおられました。
朝4時から(プラス時差7時間)ずっと眠っていなかったのですが、初日がんばっておくと時差に困らないので、レストランのテラスで、シェーヴル・ショーのサラダ(焼いたヤギのチーズのサラダ)をほおばりながら、なんとか21時まで粘って翌朝からのワイナリー巡りに備えたのでした。いい訪問になるよう、通訳がんばろう!【続く・・・】