松浦尚子のワイン日記

サンク・センス代表取締役社長/ボルドー国立大学公認ワインテイスター

講演中の様子三菱東京UFJ銀行の蒲田支店様から依頼を受けて、中小企業の経営者や役員の方々に向けて、ワインの基礎知識と、ビジネス上でのスマートな役立て方について、話をさせてもらう機会を得ました。参加者の平均年齢は、ほぼ60歳代、普段接している生徒さんよりもずいぶん年齢層は高く、ワインにより深く興味を持ってもらえるか、緊張の面持ちで臨みました。

会場の様子個人的には、聞き手の顔がよく見える距離で、質問なども気軽に受け付けながら行う少人数セミナーが好きですし、当社のセミナーはそれを特徴ともしています。今回は、約80名の方々に向け、まさに講演、というスタイル。冒頭、固い雰囲気になってしまい、約1時間の話の後には多少の笑いもありましたが、どうだったかなと心配。でも、各テーブルを挨拶にまわった際には、予測をはるかに超えた反響と、答えきれないほどの質問をもらうことができました。

それだけ普段からワインに接する機会も増えたのだということを実感すると同時に、ワインはまだまだよく分からないお酒の一つなのだなと思いました。ただし、飲む温度や、保管方法、ホスト・テイスティングの意味、ワインリストの見方、ラベルの読み方などなど、知っておけば便利なことが盛りだくさんにあるので、一度や2度、講演で聞いただけではなかなか、すべてを深く理解してもらうには時間がないと感じました。

テイスティング中それでも、講演の後に開催された懇親会では、フレンチのフルコースにシャンパン、白、赤ワインを味わって、どんなワインなのかも頭に入れてもらいながら楽しんでもらいました。正直、ただ食事のお供として、喉を潤すだけの存在ならば、一本1000円以下のワインで十分かもしれません。でも、これだけ豊かになった日本の食事シーンにおいて、ワインの歴史や由来、味わいの特徴や料理との相性などを知って飲むことは、精神面の豊かさをもたらしてくれるものではないでしょうか?

講演を終えて、楽しかった、よくわかった、勉強になった、と笑顔で言ってもらえたときほど、この仕事をしていて良かったなと思える瞬間はありません。食事は毎日のものです。ぜひ皆さんの心を潤すワインを、楽しんでもらえればと思います。