松浦尚子のワイン日記

サンク・センス代表取締役社長/ボルドー国立大学公認ワインテイスター

トークいやあ、本当にチリワインの魅力をとことん堪能した、熱い一夜となりました!チリから、はるばる日本に来日した、醸造家フェリーペさんを囲んで約50名が、ポルトガル料理とベンティスケーロ社のワイン6種を堪能。実は、当日のサプライズワインとして、「ベルティセ」という日本初公開のプレミアムワインをお飲みいただくことができたのです!チリではまだ珍しい、ピノ・ノワールもあり、盛りだくさん。これは、カサブランカ・ヴァレーという、首都サンティアゴの北に位置する冷涼な気候の名産地で造られたワイン。同地で造られた白ワインに続き、味わっていただきました。

ポルトガル料理との相性もばっちりで、フェリーペさんも「料理がおいしい!」とすっかりご満足いただけた様子。ただし、ワインが出るたびに皆さんへの説明が大切な仕事とあって、合間では力の入ったトークをしてもらいました。

ワイン各種中盤には、私との対談の時間も設け、皆さんの代表として3つの質問を投げかけました。チリの人々のワインの楽しみ方や、また近年特に懸念される地球温暖化の影響、またフェリーペさんが目指される究極のワインについて。

最後の質問には、同社のウルトラ・プレミアム・ワインとして君臨する、「パンゲア」をとにかく味わってほしい、ということで、これが現時点での彼の究極のワインなんだなあと感じました。「パンゲア」とは2億5千年前、現在の諸大陸が分裂する前にひとつであった「超大陸」を意味するギリシャ語にちなみ、名づけられました。産地は、サンティアゴの南、車で約2時間30分ほど下ったコルチャグア・ヴァレー。ここ十数年で、もっとも成長している赤ワインの名産地です。

中でもブドウ栽培に理想的といえる条件を兼ね備えた最高のブドウ畑、アパルタ・ヴィンヤードで栽培した、卓越の品質と個性を持つシラーに、カベルネ・ソーヴィニヨンを10%ブレンドしたワインです。

会場ワイン・コンサルタントには、オーストラリアのプレミアムワインであるペンフォールド社の「グランジ」の醸造責任者として活躍したジョン・デュバル氏を迎え、二人の指揮のもとワインづくりを行っているそうです。

1998年創立と新しいワイナリーですが、品質は目覚ましく向上し、現在ではチリで最もコンクール受賞数が多いワイナリーになりました。

二人で私が初めてチリを訪ねたのは昨年の11月。アパルタのあたりもしっかりと訪ねましたが、そのときにはベンティスケーロへの訪問はかないませんでした。フェリーペさんとは、会場のひな壇で隣席させてもらい、すっかり話も弾みました。5年ごとにチリに来れば、日本人の平均寿命は85歳だから、まだ十数回来れるね、と冗談まじりにお誘いいただきましたよ(笑)いつか、サンク・センスでチリツアーができれば楽しいでしょうね。チリの雄大な自然と美味しい食事にワイン、素晴らしい体験でした。ぜひまた訪ねたいと思います。

最後に、フェリーペさんが各テーブルを回ったため、終了時間を1時間近くもオーバーしてしまいました。本当に熱気ある楽しいイベントとなり、当日ご来場の皆様には改めて御礼申し上げます。ぜひお土産のワイン、ご自宅でも当日のフェリーペさんの話など思い出しながら存分に楽しんでくださいね。