松浦尚子のワイン日記

サンク・センス代表取締役社長/ボルドー国立大学公認ワインテイスター

下関9月秋分の日を挟んだ3連休。皆様いかがお過ごしでしたか?私はちょうど秋晴れで眩しいほど気持ちのよい福岡、下関に行ってきました。10年ぶりの福岡。道を歩き小耳に挟む博多弁がとてもかわいくて微笑んでしまい、旅に来たなあという気持ちにしてくれます。

福岡女性ボルドーで大の仲良しだった充子さんのスーパーガイドもあって、現地の元気あふれる女性たちに会ったり、2軒目にははりきって、ワインとお食事の充実ぶりと、素敵なオーナーソムリエで同じくボルドーで知り合った吉村智美さんのRATAFIAにお邪魔して、エスカルゴをつまむなど盛りだくさんでした。福岡に行かれる方は、是非こちらのお店へ。充実したチーズセミナーもあります。

さて、下関グランドホテルの35周年記念で講演をさせていただいた、ワインセミナー&パーティーは地元の名士、若い女性も多くご参加くださって、120名の盛大な会となりました。冒頭に40分間に渡りワインのお話をさせていただいた後に、一つひとつのテーブルを回って皆様のワインの感想や質問にお答えしました。中でも多かったのがワインの保存方法と、傷んだワインの見分け方。

傷んだワインの原因の一つにコルク栓が挙げられます。統計的には、100本のうち3〜5%が犯されているということで、一言でいうとかび臭い、本来のワインが持つ芳香さを消してしまう主犯格で、一度この匂いがついてしまうと消すことができません。私は日本に来てもうすぐ3年になりますが、これまで幾度かこの匂いを持つワインにあたり、お店に言って取り変えてもらった経験があります。この件についてはまた機会を見て取り上げていきます。
お客様と

下関グランドホテルは、関門海峡のフェリー乗り場のすぐ脇に位置し、最高の景色を楽しむことができます。私は翌朝、朝日が昇る頃に起きて朝一番の飛行機で戻り別の仕事に行きましたが、朝目覚めてテラスにでた時に、左手には雄大な関門橋と向こうにほんのりとロゼに色づいた朝焼けの空を見て、そして右手には有名な巌流島を観るという絶好のロケーション。フランスで自分の力で購入した車に乗って、高速からみた息を呑むほどの美しい夕日に自分の努力が実ったことをを実感し、心から喜びを感じたあの瞬間に似た、久しぶりの喜びが湧き上げました。壮大な気持ちになって、思わず今日も、そしてこれからももっとがんばろう!と元気をもらいました。下関の方はこんな景色がすぐそばにあって、幸せですね。

今回のご縁は、山口県のデザインを引っ張ってこられた立役者である松村俊社長から頂戴したものです。とてもダンディな素敵な方で、世の男性もきっと彼のように歳を重ねたいと思うのではないでしょうか?

昼食に下関名物「とらふぐ」をご馳走になりながら、松村さんと2時間に渡って熱く話したことはとても貴重な時間になりました。松村さんがおっしゃられた、「日本を、芸術・文化がビジネスを牽引する国にしたい」この言葉は本当に私が捜していた言葉でした。ワインの素晴らしさ、文化や歴史を含めたライフスタイルや食、異分野との融合は人、人間力を育むものであり、お金では図れない価値を持っています。デザインやワインなど、一つの規準だけでは図れないものが、高く認められ評価されていくことで本当に成熟した社会ができるのではないかと思います。一過性ではない、永続的な視点で。

トラックバック

トラックバックURL